
先日、ホームレスの小谷さんが
ウチのシェアハウスに泊まりに来たのですが、
そのときの会話のなかで数々の名言が飛び出し、
それがとても胸に刺さったコトバだったので
3つほど紹介していきたいとおもいます。
ホームレス小谷さんって?
まず、小谷さんのことを知らないひとのために
ザックリと紹介。
こちらの記事に詳細を書きました!
〜ざっくりと経歴〜
- もともとは吉本のお笑い芸人
- キングコング西野さんの一言がキッカケでホームレスに
- オンラインショップで自分の1日を50円で売る
- ツイッターのフォロワーの人と2回しか会ったことないのに籍を入れる
- クラウドファンディングを使って結婚資金250万を集める
- その結果、自己資金0円で遊園地を貸し切って結婚式を挙げる
- 100万円余ったのでフィリピンの台風被災地に寄付
- 本を出版する(ゴーストライター西野)
- 音楽フェスを主催する(天才万博)
他にもラジオに呼ばれたり、テレビ出演が決まったりと、ホームレスになってからのほうが幸せで楽しい人生を歩むことができている、不思議な人。
そんな小谷さんのコトバには、
その生き方からくる奥深さがありました。
世界中の人と家族になりたい
「世界中の人と家族になりたい」というもの。
ぼくはこれを聞いたとき、
純粋にステキだなあ、と感じました。
小谷さんは去年「天才万博」という
音楽フェスをおこなったのですが、そのときのチケットをすべて手売りで完売しているんですよね。1000枚近くのチケットを。
なぜその枚数のチケットを完売することができたのか? 理由は小谷さんのこの言葉に詰まっているような気がします。
家族だったら応援するやん?
そんで、家族は応援してくれるやん。
みんなと家族になればええんや。
ぼくはこれを聞いてとても納得しました。
みんなが自分のことのように小谷さんを応援していて、みんなが喜んでチケットを買っていく。そんな光景を目の当たりにしましたし、ぼくも今年の天才万博のチケットを買いました。
買う理由は一つで、
「小谷さんがやるイベントなら」というもの。
つまり「信用」なんですよね。
なんだか家族みたいな仲になれちゃう小谷さんには、ホームレスでお金はないかもしれないけれど、信用がたくさんあるんです。
家族って、最大級の信用関係なんですよね。
人は必ず「人」から入る。
僕らはなにかにお金を払うとき、その商品やサービスや内容のクオリティーじゃなくて、それを扱っている「人」が信用できるかどうかで判断しているのだと、小谷さんから教わりました。
自分の半径5メートルを大事にする
今回の会話のなかで一番胸に刺さった言葉。
「いろんな人のために生きようとせんで、みんなもっと自分だけのために生きたらいいんすよ。」
「自分と、自分の半径5メートルの人たちを大事にすればいいんすよ。」
ウンウン!と前のめりで共感しました。
これは僕にも経験があって、
いろんな人のために生きようとして、あれもこれも背負って、がんばってがんばった結果、自分自身がパンクしたことがあります。
大切なものが多すぎると、なにが一番大切なのかわからなくなる。いろいろなことをやりすぎると、近くにあるものが見えなくなる。
もっと自分勝手に、自分の幸せのことだけ考えて、自分に一番近いひとのことだけ考えて生きていくことが大事なのだと。
続けてこんなエピソードも聞きました。
「そのことで今日会った大将がめっちゃええ話してて、今の考え方ってドーナツと同じで、いろんなことをしようとして、輪が広がったら、ドーナツの真ん中が空くやん? つまり、一番近くにいる人を失うことになるんや。」
これはホントにそうだなあと。
そして、こう続けました。
「まずは自分が半径5メートルにいる人を大事にして、その人たちがまたそれぞれの半径5メートルを大事にして、そんでそれが重なっていって、連鎖して広がっていって、結果だんだん輪が大きくなるんすよね。
だから、デカイことは一人じゃ出来ないんすよ」
なるほどなと。一人で大きな輪っかを作ろうとするのではなく、小さな輪っかの集合体が、大きな輪っかになる。だから自分の小さな輪っかを大切にするところからだよ。と。
全員間違えてる
最後はオモシロイな〜と思った言葉。
「全員間違えてる」というもの。
小谷さんもこの言葉をどこかで聞いて、
いいな〜と思ったらしい。
「たとえば、ぼくにとってはホームレスという生き方は " ふつう " ですけど、一般の人からしたらそうではないんすよね。でも僕からしたら就活生とかは " ふつうじゃない " んすよ。みんな同じ見た目で、同じことを言って、ヘンですよねえ。つまりみんな間違えてるんすよ。」
あなたの常識から見たらぼくは間違えてるし、
ぼくの常識から見たらあなたは間違えてる。
だから、みんな間違えてるんだよ。というもの。
おもしろいなあ〜!と唸ってしまいました。
「人と違うこと」を理解するって大事で、
みんな自分と同じだと思ってしまうから、そこからハミ出した人を見たときに批判したり引き止めたくなる。
「みんな間違えてる」
こんな考え方ができたなら、
もっと寛容な社会になりそうですね。
まとめ
一時間足らずの会話だったのですが、
とても深い学びがありました。
人と違う生き方をしてきたからこそ、
さまざまな経験をし、刺激を受け、
小谷さんのステキな感性が磨かれているのかもしれません。
世界一ハッピーなホームレス。
今までのホームレスの概念を覆されるような存在である小谷さん。そのハッピーな引力に惹きつけられた僕は、これからも彼を応援していくと決めた。
家族のような温かさを感じて。
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