はなうた横丁

 ふらっとゆる〜く息抜きに。

僕が失ったもの。


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お店をオープンしてから今日で1年が経つ。

東京という明るくも騒がしい街に拠点を置くことに決めてからというもの、のんびりと平凡だった日々は急激に姿を変えていった。

そのスピードはあまりにも速く、ゆえに視界の狭さはF1レーサーのそれであった。振り落とされそうになったことも何度かある。

のろまで鈍感なぼくが「お店を潰してなるものか」とがむしゃらに動きまわったことで得たものはたくさんあり、同時に失ったものもあった。
 

念願の開業

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同級生3人で「バーをオープンしよう」と決めてから、ずっとそれを目標にしてやってきた。

開業資金はクラウドファンディングであつめ、内装工事はイベントにしちゃってみんなでやった。ぼくの飲食経験はといえば、半年バイトしたくらいだ。

メンバーは水中パフォーマーとホームレスとブロガー。ようわからんことをやっている25歳の同級生たちが東京に「ひみつきち」をコンセプトにしたバーをつくった。

よくあるストーリーだと言われればそれまでなんだけど、当時のぼくにとってお店をオープンすることは紛れもなく夢だった。どうしても叶えたいことだった。


たぶん死ぬときに「人生で幸せだったことは?」と聞かれたら開業のエピソードは間違いなくランクインするであろう。

幸せだった。自分たちのやりたいことを周りが応援してくれて、叶えることができた。ただただ幸せだった。オープン当日「店、できたじゃん!」と驚いたほどだ。

いつの日か子供たちに「夢は叶うよ」と言い切りたいぼくにとって、夢を叶える瞬間を味わうことのできた今回の経験はほんとに大きかった。

 

やりたいことの喪失

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お店をオープンしてから「こうゆう空間にしたい」という理想の居場所をめざして場作りをしてきた。

そのなかでメンバーが抜けたり、入ったりもあった。協力してくれる仲間も増えた。だんだんと理想がカタチになり、会社員時代に思い描いていた空間ができあがった。

このときにぼくは「やり抜いた感」のようなものを感じてしまった。ずっとずっと頭の中にイメージしていたことが現実になって、嬉しさと幸せを感じつつ、燃え尽きた。


今までずっとやりたかったことが叶って、どこに向かっていいのか分からなくなってしまったのだ。夢が叶って、目指すものがなくなった。次にやりたいことも見つからない。

ちゃんとした経営者さんには「事業を継続してこそだろう」と怒られるだろうし、幸せな悩みだと言われればそうなのだけれど、当時のぼくにとってこれは非常に大きな問題だった。

幸せな現在にぷかぷかと浸かっていることも出来たと思う。それでよかったのかもしれない。でも、誤解を恐れずに言うならば、ぼくはそんな日常を退屈に感じてしまった。なにかに向かって走りたい。夢中になることがほしい。

 

絵本と音楽とネクタイ

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それからというもの、自分の内面とトコトン向き合った。自分はなにがしたいのか、どんなことをこの世界に表現したいのか、なにを幸せと感じるのか。

そしてそれを検証するために動きまわった。ハードルを下げて、少しでも「やりたいかも」と感じることはやってみた。


まず、絵本をつくった。

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幼いころから保育士の母の影響で好きだった絵本。ぼくの空想した物語で絵本をつくる、というのはやりたいことの1つだった。

クラウドファンディングで112万円ものご支援をいただきつくることができた。


ゆかいな音楽グループもつくった。

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ぼくがDJで音楽をかけて、MCごんちゃんが盛り上げて、個性豊かなパフォーマーたちが会場のみんなと踊る。

ライブ」というものに挑戦したかった。ブログや絵本は表に出すまでにたくさん編集できるけど、ライブは編集ができない。おまけにリアクションが目の前で見れる。だからこそ、その日その瞬間にしかつくれない空間ができて、たのしさと感動が倍増する。

昨年秋に結成したこのグループは、憧れのDJダイノジと共演を果たし、今年の夏フェスの出演も決まった。ぼくのイメージする最高のエンタメを詰め込んだ。


ITAZURAというブランドつくった。

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ぼくは勝負の日にネクタイをつける癖があり、遊び心のあるオーダーメイドデザインのネクタイがほしかったから。

これはいま友人と製作中なのだけれど、ちゃんとカタチになっていくと思う。ぼくがわくわくしているから大丈夫。この感覚のときは大丈夫。


YouTubeチャンネルもスタートした。

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たにとジロちゃんの会話を聞いているとき、いつも自然と笑ってしまっていて、この二人のおもしろさをもっと世の中に伝えたかったのが本音だ。そのためにYouTubeが最適だと思った。

我ながらおもしろいチャンネルだと思うので見てね。

 

不安定な未来に恋焦がれた

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こうしてやりたいことのハードルを下げてみたら、案外やりたいことはたくさんあってさ、やってみたらそこにはまた新しい出会いがあったり、味わったことのない感情があった。

飲食店を経営しながら(一番忙しい初年度に)これだけ多くのことに手を出した自分を褒めたい。でもね、不思議なことに飲食以外の活動をすればするほどお店のほうも盛り上がった。

そんなこんなで挑戦しまくった一年だったんだけど、ひとつ気づいたことがあってね、ぼくはたぶん「不安定な未来」が好きなのだと思う。

これって出来るの? 出来ないの? いや、できたらすごくない? みたいな不安定な未来が大好きで、そこにむかって夢中になっているときが一番たのしい。もうホントに寝ないでずっとやっちゃうくらい。

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ブログで生計を立てようとしてるときも、お店をオープンするときも、絵本をつくるときも、わくわくするときは決まって不安定だった。「できないんじゃない?」と周りには言われた。

ぼくにとっては、難しければ難しいほどおもしろいし、叶わなければ叶わないほどたのしい。

青春の正体はたぶんそこにあってさ、学生のころに部活で全国大会を目指していたときも「これいけんの?むずくね?」みたいな状況が本当にたのしくてさ、結局叶わなかったのだけど、ソレを目指してる「過程」が青春だったんだよね。


「不安定な未来に向かって夢中になって走っている状態」こそが青春の正体なのだといまは思う。結果ソレが叶っても叶わなくてもよくて、走っている過程が青春そのもので、ぼくの目を輝かせる。

 

大切なものを見失った

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そんな青春中毒なぼくは常になにかに夢中になっていた。ポンポンとやりたいことが浮かぶようになって、まるでオモチャを手にした子供のように毎日遊んでいた。

そんなとき、恋人との別れが訪れた。「ふつうの日常」を大切にできていない自分がいた。やりたいことに没頭するあまり、家族と過ごす時間もなかなか取れなかったし、大切な人とゆったり過ごすことも減った。

開業するまではのんびりゴロゴロする時間がたくさんあって、お昼に公園を散歩したり、深夜に恋人とゆっくり映画を観たり、そうゆう時間がたくさんあった。

そんな時間さえ取らなくなっていて、毎日たのしいのだけど、次第に心に余裕がなくなっていった。1ヶ月前に恋人と別れて、そのことにやっと気づいた。
 

 
なにかに夢中になることと、近くにいる大切な人をちゃんと大切にすることのバランスを考えるキッカケになった。

夢を追う時間とプライベートの時間はしっかりと分けないと、日常あたりまえに存在する幸せを見落としてしまう。あたりまえじゃないのにね。失ってはじめて気づいたことだった。

 

みんなで青春のど真ん中を

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そんなこんなで一年が経ちました。久々に書いたら勢いあまって長くなってしまいました。

お店がこうして一年間続いたのは、いつも応援してくれたり、足を運んできてくれたり、遠くから見守ってくれたり、そんな人たちのおかげです。

飲食店はむずかしいです。コストはかかるし、原価もかかるし、「お金を稼ぎたい」というモチベーションだけの人にはできないのかと思います。現にウチの経営陣も月に5万円くらいしかもらっていません。

でも、それ以外の価値があります。

お店をオープンしなかったら出会わなかったであろう人たちと出会ったり、家族みたいに大切な仲間ができたり、だれかの夢が叶う瞬間や、よろこぶ顔が見れたり、アホみたいに飲んで潰れる夜もあれば、人生について深く語ったり、幸せすぎて涙が止まらなかった日もある。

そんな経験は、場作りをしていないと出来なかった。なによりこの場所を大切だと言ってくれるひとがいることが財産だと思う。


ぺーたーずのお店をみんなが「残したい」と思ってくれている限りは存続していくのだと思います。潰れるときは良くも悪くも必要とされなくなったとき。

ウチのお店はみんなに生かされているお店だから。みんなで作っているお店だから。

ぼくらはこれからお店を経営しながらもたくさんのことに挑戦していきます。もともと飲食出身のメンバーじゃないしね。そっちで勝負しても勝てない。飲食店っぽくない方向にどんどん舵を切っていきます。

ぺーたーずで次にやりたい夢も決まったので、近々発表します。


いつも支えてくれる人、ありがとうね。大好きです。たとえば人生が一回しかないとして、僕は幸せだと思う。

これからも一緒になにかに夢中になって、青春みたいなことをして、支え合って、家族みたいな繋がりをつくっていけたらなって思っているよ。よろしくね。